VanLife 日本の旅Vol.2 日本のエーゲ海で見たもの

COLUMN

2021年04月06日

 「今日の午後はなにもしないで、冷えた白ワインでも呑みながら、のんびりと過ごそう」
 その景観を見た瞬間、ボクは固く誓った。

 眼下には瀬戸内の島々が青い海の中に浮かび、数隻の白いディンギーがプラモデルのように、規則正しく往来している。

 牛窓のRVパークは、そんな風景を見下ろせる高台の丘にあった。

 2021年1月末よりVanLifeの旅に出た。

 主にRVパークを利用して旅を続けたが、この牛窓のRVパークが、もっとも素晴らしいロケーションだった。

 我々が旅を続ける上で、RVパークに求めるモノはそれほど多くない。使用料金が安価な上、今現在はそれほど数もないので、必要最低限の条件しか求めない。

 その必要最低限の条件とは、だいたい以下のようになる。

① 上水、トイレが設置してある。
② 静かで安眠ができる環境にある。
③ 電源設備がある。
④ ゴミが捨てられる。

 以上の4つである。

 3番目と4番目に関しては、オプションだと思っている。

 ところが牛窓のRVパークは、上記に加え、24時間、いつでも使える家族風呂がある。しかも料金は100円。Wi-Fi環境が整っている。小さいながらも洗濯機があり、ちょっとした洗い物ができる。

 そしてなによりも、冒頭で述べたような絶景が眼下に拡がっているのだ。これで一泊、2000円なんて申し訳ないくらいだ。

 「牛窓クロワッサンRVパーク」は、数年前までペンションだったが、今ではペンションは廃業しており、その庭にクルマが5台ほど駐車が可能になっている。

 かつてのペンションのダイニングやテラス、それにトイレや風呂を開放しており、RVパーク利用者は、その共有スペースを利用できるというわけである。

 後回しになってしまったが、牛窓とは岡山県内に位置し、兵庫県に隣接する港町である。

 「日本のエーゲ海」と呼ばれているが、実際に30年ほど前にエーゲ海を旅したボクからすれば、エーゲ海より素晴らしいところだと思う。が、日本のエーゲ海と呼ばれるのには所以があり、この牛窓のもっとも有名な観光地が「牛窓オリーブ園」だ。

 この「牛窓オリーブ園」は、実際にオリーブの栽培をしているが、その庭は欧州の田園風景を想起させ、そこから眺める瀬戸内の海は、まさにエーゲ海をイメージさせるからである。

 「じゃあ、やはりエーゲ海の模倣ではないか!」と早合点しないでほしい。

 牛窓の港に行って「しおまち唐琴通り」を歩いて欲しい。

 ここは船が出港するのに適した潮の流れを待つ「潮待ち」の地として栄えてきた港町で、江戸時代から昭和初期まで栄えた、その町の姿が、当時の様子そのままに残っている。

 300段の階段を登ったその先にある「牛窓神社」は、古く神功皇后を祀った由緒ある神社であり、「恋愛祈願の神様」として人気があり、多くの若い女性が訪れる。

 このように西洋の美しい景観と、日本の伝統文化が融合した、とても素晴らしいところなのである。

 さきほど牛窓のもっとも有名な観光地が「牛窓オリーブ園」と言ったが、牛窓の沖合にはオリーブでもっとも有名な小豆島が浮かび、そこから昇る朝陽がまた美しい。

 そして特筆すべきは牡蠣の存在だ。

 牡蠣の産地と言えば、岡山県の隣の広島が有名だが、牛窓の隣町である「日生の牡蠣」も、知る人ぞ知る牡蠣の名産地で、牡蠣を焼き込んだお好み焼き「牡蠣オコ」は、グルメの間ではとても有名な料理である。

 ということで牛窓は、素晴らしい景観、日本の伝統文化、そしてグルメと、三拍子揃った景勝地なのである。

 次回は、そんなグルメの牡蠣の話にも触れたいと思う。

 ※今回のコラムで紹介しているRVパークは、「RVパーク うしまどクロワッサン」です。詳しい情報はこちら