VanLife 日本の旅Vol.5 大三島の秘密その1

COLUMN

2021年05月11日

 愛媛県の今治市から広島県の尾道まで、6つの島々を結び約70キロ、「西瀬戸自動車道」通称「しまなみ海道」が通っている。

 サイクリストには有名な道で、自動車道と並行して自転車専用道路も走り、各島々ではレンタ・サイクルのシステムが整い、中間の大三島の「多々羅しまなみ公園」には「サイクリストの聖地」の記念碑も建てられている。

 実は2016年にもここを訪れ自転車で走っているが、今回の旅でもこの地に立ち寄ることになっていた。

 岡山の牛窓で素晴らしい時間を過ごし(このブログシリーズVol2,Vol3を参照)、その後、一旦、高松に渡った。高松では金比羅山観光や、「一歩一景」と言われる美しい庭園「栗林公園」を散策し、さらには高松在住のランニング仲間と屋島を走った。

 高松を後にしてさらに西に走り、今治経由で大三島にやってきた。

 大三島には「多々羅しまなみ公園」近くに「RVパーク しまなみ海道 大三島」がある。コインランドリーを兼ねたRVパークで、施設がとても充実している。まずはコインランドリーを兼ねているので、溜まった洗濯物を洗える。そして日本では数少ないダンプステーションがあるので、溜まった汚水の処理もできる。さらにはWi-Fiも来ているし、トイレはとても清潔で綺麗。おまけに屋内で調理器具やお皿を洗うこともできる。

 この大三島に到着したのが、河口湖の自宅を出発してちょうど2週間目。

 ボクのVanのグレータンク(調理器具の洗い物の際に出る排水や、歯磨き等の排水)の容量は110リットル。ブラックタンク(トイレの汚水)の容量は40リットルである。

 グレータンクはまだまだ余裕があるが、そろそろブラックタンクの処理をしたいと思っていたので、この「RVパーク しまなみ海道 大三島」には必ず寄ろうと思っていた。

 ちなみにブラックタンクはトイレの汚水と言ったが、用を足すのは小のみである。一応、ケミカルを投入してあるので、大でも小でも分解してくれ、匂いもまったくしないし、排水の際にも青い水しか出てこないが、それでも大の処理をする勇気もないし、そもそもVanのトイレで大をする気になれないので、外部のトイレを使うことにしている。

 ところで親しい友人は知っているが、ボクは自分のVanを「タコバス」と呼んでいる。名前の由来は、購入してすぐにルーフ部分をターコイズブルーにしたことや、内装も各所にターコイズブルーをあしらってあるからだ。

 つまり「ターコイズブルーのバス」略して「タコバス」というわけである。

 「RVパーク しまなみ海道 大三島」に到着してすぐに、タコバスの排水をしたいと思い、その場所をRVパークのオーナーに訊ねたら、我々のサイトの隣のサイト内にあると言う。さて困った。タコバスに積んである排水ホースは3メートルしかない。自分たちのサイトからはダンプステーションに届きそうもない。隣にはすでに高価そうなハイエースのカスタム・キャンパーが停まっていた。

 我々が駐車の準備をしていると、騒がしかったのか、そのハイエースの中から若い女性が現れた。

 「もしクルマを移動させるなら、いつでも言って下さい!」と、可愛い笑顔を向ける。

 これが有名なユーチューバーMさんとの出会いであった。厳密に言うと、その時に有名なユーチューバーであることを知っていたわけではない。

 その日の夕食前に、一緒にRVパーク前の海に面した堤防で一杯呑んでいたら、彼女のファンが次々と現れ、彼女に貢物を持参していたのを目の当たりにして、彼女の有名さ加減を知ったのである。

 話はダンプに戻る。

 Mさんの厚意で、ハイエースを少し移動してもらい、我々は溜まった汚水を処理した。そして島に一軒だけあるスーパーマーケットに買い物に行き、(その日はちょうど日曜日で、島の反対側のスーパーしか営業していなかった)戻ってきて夕食前に海を見ながらアペリティフを呑んでいたら、Mさんも合流したと言うわけである。

 この辺りの交流も、RVパークならではだと思う。これが「道の駅」だったら、こういう状況にはならないと思う。ま、なにしろ、我々が堤防で柿の種をポリポリ摘んで呑んでいたら、彼女のファンがひっきりなしにやってくる。そのうち、寒くなったので、タコバスで続きをしようということになり、我々は車内でまた呑み始めた。

 そしてそこで貴重な情報をMさんから教えてもらうことになる。

 その話の続きは次回で!

RVパーク しまなみ海道 大三島」は、目の前に瀬戸内の美しい海が拡がっている