憧れのVanLife10 雨漏りについて詳しく説明しましょう

COLUMN

2019年08月20日

さて、お待たせしました。

今回は雨漏りについて話しましょう!

この「VanLife」の連載を始めて気づいたのだけれど、あれこれボクが四苦八苦している話題のほうが、なんだか受けがいいような気がするのだが、どうだろう? と冗談はさておき、雨漏り問題である。

まず最初に言っておくが、雨漏りはキャンピングカーの宿命だと思っておいた方がいい。

つまりこういうことだ。

車内で調理すれば、大なり小なり、必ず煙が出る。その煙を排出する為の換気口が必要になる。その他、車内に籠もった熱気なども、換気口は排出してくれるし、もちろん調理中の一酸化炭素中毒も防いでくれる。

で、この換気口の周囲のコーキングが劣化していると、そこから雨漏りが発生する。

次にルーフの形状だ。

ボクのVanは、身長180センチ近いボクが立てるほど室内が高いが、これはルーフを切り取り、そこにFRP制のエキストラのルーフが載っているためである。

分かりやすく説明すると、クルマの屋根を切り取って、そこに逆さまにしたボートが乗っかっているような構造である。つまり鉄のボディに、FRP素材の屋根を載せているので、そこの接合部から雨漏りが派生するのである。

その他にも、ルーフエアコン周りや窓枠などのコーキングも大切だし、ルーフキャリアのボルトなどのコーキングも重要である。

購入時にすでに雨漏りの跡があったので、どこからか雨漏りはするのだろうとは予想していた。あれは購入から10日間ほど経過した頃である。夕方、ショップから帰る準備をしていたら、雨がしとしとと降って来た。決してそんなに強い降り方ではない。

しかし「外は雨でも、車内でのんびりと過ごせるなあ・・・」なんて思っていたら、右側助手席の後ろあたりからポトリ、ポトリと雨雫が落ちてきた。この箇所は、見た目にも壁にシミが出来ており、その壁を押すと、中の木が腐っているのか、ブヨブヨとした感触である。

「ああ・・・やっぱりここか・・・」と確認して、天気が回復した時に接合部をコーキングした。

ちなみにこういう作業を、専門業者にお願いすると、ちょっとした作業でも10万円近い金額を請求される。

だが自分で一本500円ほどのシリコンコーキング剤を買ってくれば、養生テープ代金を併せても1000円でお釣りがくるのだ。

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こうなりゃ、徹底的にコーキングしまくってやる!

この箇所のコーキングはすぐに功を奏し、雨漏りは完璧に収まった。

が、その次の大雨の時、車体後部のあたりから雨漏りが発生した。

そこで屋根の接合部、すべてにシリコンコーキングを施すと、後部の雨漏りは収まったが、雨の中、長時間、駐車していると、運転席上部から雨漏りが始まった。

この雨漏りは始末が悪かった。

何故かと言うと、クルマを停止させている時には、雨漏りは見られない。が、クルマを発信させて急ブレーキを踏むと、真上からザバーっと雨が降ってくる。初めてこの状況に出くわした時には、ちょっとしたパニックになってしまった。それでしばらくは、運転を始める前に、運転席の窓からバケツを突っ込んでもらって、5メートルほどクルマを走らせ、急ブレーキを踏み、雨水をバケツに貯めてから、改めてクルマを走らせるという、傍から見ているとなにかのコントをやっているような、冗談みたいな儀式をしてからじゃないと、クルマを走らせることが出来なかった。しかも尚且悪いことに、それ以上、コーキングの思い当たるフシがないことだ。

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息子に雨漏りをバケツで受けてもらうという、コントみたいな儀式を経て、ようやくクルマをスタートさせる。

思いつく限りのコーキングを施したはずだ。

いったいどこか問題なんだ?

で、気になる箇所のコーキングを剥がし、再度、丁寧にコーキングを施す。

最後に、エアコンの水を流すドレインカバーのボルトをすべて外し、そこに新たにコーキングを施し、すべて締め直したら、雨漏りはぴたっと止まった。

今現在、何日か集中豪雨に見舞われたが、まったく雨漏りの形跡はない。

ボクは個人的に、この雨漏りとの苦闘を「コーキング戦争」と命名したが、ようやく「コーキング戦争」にも終止符が打たれたようである。

しかし屋外のシリコンコーキングの寿命は2~3年と言われている。

またどこからか漏れて来る可能性もあるのだ。

つまり完璧な終戦ではなく、一時休戦という訳だ。

が、とりあえずは今の所、勝利の美酒に酔いたいのである。