憧れのVanLife12 事故には気をつけよう

COLUMN

2019年09月03日

先週の25日、奈良県の名阪国道でキャンピングカーが炎上するという事故があった。

三重県の温泉帰りの夫婦が、高速を走行中にボンネットから煙が出ていることに気づき、そのまま路肩に停めていたら、今度は炎が出て、そのまま車体全体が燃え上がったそうである。

今、国産のキャンピングカーは、トラックの荷台部分に架装されたキャブコンと呼ばれるタイプが主流で、運転席以外のほぼすべてがFRP素材で構成されており、炎が上がればすぐに全焼してしまう。もちろん追突事故等の衝撃にも弱く、運転席と助手席以外は、とても危険な状況になっている。

以前、タイヤのバーストに依って事故を起こしたキャンピングカーの映像を見たが、本当に見事にクルマが粉々に散乱した状態の事故現場が映し出された。

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我が愛車は、ルーフ部分の水色の箇所だけがFRP。なぜこの色にしたか? それは次号で!

我が愛車は8人乗車で車検を取得しているが、きちんとシートベルトが装着されたシートは4つだけで、最後部のダイネット(ベッドがテーブルと椅子に変換できるスペース)に4人が乗れるという計算だ。が、そこには英語とスペイン語で「クルマが移動している時には、ここに座ることは出来ない」と記されている。

製造元の本国でそこに乗車することは禁じているのに、日本で車検を通すと、8人乗車になることがまったく理解できないし、4人以上乗せて走るつもりはまったくないが、ある意味、便利なキャンピングカーは、あらゆる部分で危険のリスクを背負っていることを理解しなければならない。

LPガスを搭載して走っていることももちろんだが、さきほどのバースト事故の可能性も非常に高いのだ。というのも、キャンピングカーで全国を巡っているような人は例外として、通常の足として使用するクルマと比較して、キャンピングカーの場合は、圧倒的に停車している時間が長い。そうなるとタイヤの一部分だけに負荷がかかり、その部分が脆くなってバースト事故に繋がる。しかもキャンピングカー自体の車重が、一般のクルマと比較して重いので、益々、タイヤに負荷がかかるのである。

さらにはサブバッテリーを複数積んでいるキャンパーも多い。漏電やショートと云ったトラブルの可能性も高くなるし、それらがガソリン等に引火した場合も、大事故に繋がるだろう。

ボク自身は、次のことに最大限の注意を払っている。

少なくとも1週間に一度はクルマを移動させ、タイヤの特定の箇所に負荷が掛からないように心がけている。さらには頻繁にタイヤの空気圧をチェックするようにしている。

走行中は必ずサブバッテリーのスイッチを切り、LPガスの元栓は締めておく。

高速道路を走行中は80キロから90キロ巡航を心がけ、追い越す瞬間にだけ追い越し車線を走る。

人はもちろんのこと、荷物も最小限しか積まない。旅をするときには、ロングトレイルを歩く時と同様、服装や道具もミニマムを心がけているのである。

どんなに気をつけても、事故が起こる時には起こる。先日も高速道路で小石がフロントガラスに当たり、ビシッと大きな音が響いた。幸いにも小さなキズで済んだが、もう少し大きな石なら、確実にフロントガラスにヒビが入っていたと思う。

もちろん事故の可能性は一般のクルマと同等だとは思う。だが、事故に依るダメージは大きくなるのは、その特質上、仕方のないことなのだ。

これからも十分に安全運転を心がけたいのである。